災害復旧
平成24年3月7日、新潟県上越市板倉区国川地区で発生した大規模な地すべり災害において押し流された土砂により農業用水路(上江幹線用水路)の水路壁が崩壊し、通水不能となりました。2300haの田園の稲作開始は1ヶ月後に迫る中、その緊急対策として仮回し水路の設置を実現した事例をご紹介します。
課題
様々な条件をクリアし、製造と施工を含め1ヶ月で通水を目指す
管の性能、供給能力、現地施工方法など仮回しの水路には様々な条件があり、各種管材が検討されました。
- 口径Φ1500mmの大口径管
- 配管延長はL=350mの2並列、総延長700m
- 設計内圧は0.12MPaに耐える管
- 管の接続部分は高い水密性を有する
- 特殊な配管計画に対応できる部品製作
ソリューション
すべての条件をクリアし、採用されたのは「セルプレスト管」
高い内圧、接続部分における水密性、特殊部品の製作などの条件をすべて満たすことに加え、限られた納期と工期に素早く対応できる管材である口径Φ1500mmサイズのセルプレスト管が採用されました。
高い生産能力と優れた施工性で短い工期に対応
在庫が一切無い状態から管本体と特殊部品の製造を開始。また、管は最大長12mで製造し、現地施工を効率的に行いました。配管延長350m×2並列を24時間体制で施工し、約1ヶ月で管の製造から供用までを実現しました。
製造開始 |
施工開始 |
上流部(露出配管区間) |
埋設部 |
夜間作業 |
通水・供用開始 |